相手との間合いと接触

運営のともえです。
3月は多くの武神館の生徒さんが海外からいらっしゃり、私たちの霞庵スタディセンター(千葉県野田市)も連日人で溢れかえっています。一生懸命節約して、年1回日本にいらっしゃる方もいれば、10年間ずっと夢に見てたと来日される方もいます。一人一人に真心で接する、そんな毎日は忙しくも充実しています。

武道を続けてはや5年。相手との間合い・角度、ほんの少しだけ理解し始めてきたようにも思います。写真のこの日のお稽古ではポール先生が肩で相手のパンチを捉えているのですが、これがなんとも難しい。距離感が掴みにくいのです。初心者は大体、怖いという感情が先に働き、顔だけよけてしまうものです。

ポール先生の動きを見ていると、まるでダンスのようです。パートナーと共に脚を動かして、相手との接触を忘れません。この写真でもちょうど肩に相手の拳をのせ、体で動くことで相手のバランスを崩しています。

そしてバランスが崩れたところで、ひょいと鼠径部に手を添えるだけで、こんなに派手にこけてくださいます。笑。

ポール先生の動きは時に手品のように、魔法のようにも見えますが、これが忍術において大事だと再三わたしたちに言います。初見先生が「忍者は手品ができないといけない」といったのがきっかけで、ポール先生は大道芸人を目指したといいます。

ポール先生の動きをみて、自分で見よう見真似でやってみますが、ぎこちなすぎて時々泣けてきます。どうやったらあんなに滑らかな動きができるのか。

初見先生もよく言います。

「頭でなく体で学べ」

練習あるのみですね。意識的に丁寧に動く、そのうちに無意識のレベルに達するのだと。

武神館横浜では最近、鎖分銅や縄をよく使いますが、あれを自分の体の一部のように使いこなすのは至難の業。いま隣でポール先生はせっせとホームセンターで買ってきた鎖と縄で稽古用の道具を作っています。遊んでいるように見えて、これが真面目だから本当に面白いです。

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